月経カップって知ってる? 第3の生理用品「ROSE CUP(ローズカップ)」で自由を手に入れよう |
生理期間は、旅行やスポーツなどの楽しみが何かと制限されてしまう憂鬱な日々。半ばあきらめるしかない数日ですが、もっと自由に過ごしたい! という女性たちの声に応える画期的なアイテムが、実はあるんです。欧米では既に第3の生理用品として知られている月経カップ。女医の宋美玄(そん・みひょん)先生が推奨されているとお聞きし、その魅力について伺ってきました。 |
第3の生理用品、日本製の月経カップの魅力に迫る |
パッケージ内容/本体1個、取扱説明書、収納ケース1個、ビニール手袋5枚 |
第3の生理用品と言われても、月経カップをご存知の方はほとんどいないことでしょう。それもそのはず、この夏に商品化された「ROSE CUP(ローズカップ)」が、日本製の第1号なのです。 月経カップが私たちの救世主となるのか? 生理期間の不快さから解放してくれるのか? 女性のライフスタイルのトレンドを振り返りながら、丁寧に検証していきます。 |
女性のライフスタイルの変化とともに、生理用品も進化が必要です |
現代の女性の多忙なライフスタイルに、従来の生理用品が機能的にマッチしていないのは明らかです。長時間にわたり、生理用品を取り換えずにすむと聞いたら、誰もが使ってみたいと思うことでしょう。 また、エコにこだわる女性たちの間では、「使い捨て」商品への抵抗を感じるという声もあがっています。布ナプキン派も増え、女性誌では特集が組まれることもしばしば。 それでもやはり、"むれ"や"かぶれ"などの肌トラブルがなくなるわけではありません。 そう、この「もっと自由に」を実現するには、進化した生理用品、月経カップが必要なのです。 |
日本製月経カップ、「ローズカップ」が誕生! |
欧米ではナプキンとタンポンの使用率が約5:5と言われています。 でも、日本ではナプキン派9割に対し、タンポン派は1割といったところ。そんなことから、膣の中に挿入して経血を受けとめる商品開発は欧米のほうが早く、月経カップは海外製のものしかありませんでした。 このような背景を受けて、サイズ感、デザイン面など、日本人が抵抗なく手に取って使えるものが望まれ、誕生したのが「ローズカップ」です。 ネーミング、ピンクの愛らしいロゴやパッケージデザインなどをクリエイティブディレクションした三宅美奈子さんに、どのような思いを込めてクリエイティブを担当されたのか、伺ってみました。 |
クリエイティブディレクターの三宅美奈子さん |
「ネーミングの企画段階で、ローズカップという商品名が候補の1つとしてあるとお聞きしたときに、形も『バラのつぼみ』のように愛らしいのでブランドイメージにふさわしいと思いました。生理というセンシティブな期間を、明るい気持ちや前向きな気持ちで過ごしてほしいという開発サイドの思いを大切にしました。バラを連想させるピンク、清潔感のある白を基調に、気持ちが弾むようなウェーブラインを用い、側面には6つの特徴と使い方をわかりやすくイラストで表現しています」(三宅さん)。 |
アクティブな女性、肌が弱い女性、多忙な女性の強い味方。「ローズカップ」の特長とは? |
生理のときに制限されることといえば、温泉、プール、激しい運動、長時間の移動などなど。でも、「できないのが普通」という感覚が頭にインプットされている女性が多数派でしょう。 ローズカップはアメリカ食品医薬品局(FDA)の認可を受けたシリコンを使っているので、膣に長時間挿入していても問題なく、最大12時間経血を溜めることができます。 プールのなかでアクアエクササイズをしてもOK。経血の量と状態が一目でわかるので、体調管理にも役立ちます。 洗って繰り返し使用可能なので、エコ派の女性も満足でき、肌表面に経血がふれることがないので"かぶれ"の心配もなしと至れり尽くせり。 日本人の体型に合わせて作られた日本製なので、初心者にも安心して使用できる製品です。 |
医師・宋美玄×クリエイティブディレクター・三宅美奈子 スペシャル対談 |
初めて存在を知った女性にとっては、月経カップへの不安、疑問は尽きないでしょう。 そこで、使用方法、使用感のリアルな話が聞きたい! そんなリクエストにお応えします。 月経カップを実際に愛用されている医師の宋美玄(そん・みひょん)先生と、クリエイティブ・ディレクターの三宅美奈子さんによる、「ローズカップ」についてのスペシャル対談が実現しました。 宋先生:「月経カップを知ったきっかけは、妹からのススメです。私は産婦人科医という職業柄かもしれませんが、膣内にシリコン製のカップを挿入すると聞いても、ぜんぜん抵抗がなかったですね。素材的に安全だし、ピタッと密着してくれれば漏れないだろうと予想できました。使ってみたら、妹よ、ありがとうと言いたくなるくらい優れた生理用品だと思いました」 三宅さん:「説明書に使用方法をイラスト付きで載せているんですが、先生がご覧になった感想をお聞かせ下さい」 宋先生:「めっちゃ親切ですね! わかりやすい! 私が以前に使っていたものは英語の説明書しかついていなかったし、イラストもなかったので、タンポンの要領で挿入しちゃったんです。奥すぎて、取り出すときにステム(細い突起)に指が届きにくくて苦労しました。正解の位置は、説明書にあるイラストのようにタンポンの装着位置よりも手前です。3本の指でキュッと小さくまとめて挿入すると、中でポンと開いて密着してくれるので簡単ですよ」 |
カップを半分に折り曲げ、U字型にして挿入します |
三宅さん:「日本人の体型に合わせて作ったと開発サイドから聞いていますが、『ローズカップ』のサイズ感はどう思われますか?」 |
宋先生:「少し小ぶりかもしれませんね。日本人には合うと思いますよ。容量も18mlと書いてあり、十分ですね。個人差がありますが、1度の月経で流れ出る経血量は多くても計140mlくらいです。1日20ml~30mlなので、12時間ごとに取り換えると考えれば、ジャストなサイズでしょう。私が使っていた海外製の並行輸入品よりも柔らかいし、日本製ということで安心して使えるのもいいですね」 |
18mlまで溜められるカップ内の軽量メモリで、経血量を確認できます |
女性なら誰でも気になるアレコレ。教えて、宋先生! |
テレビや新聞、雑誌などで大活躍の、宋美玄先生 |
――素材や容量など、医師である宋先生のお墨付きをもらえるとなると、確かに安心できます。 三宅さん:「繰り返し使えるということですが、宋先生は取り換えるときにどうされていますか?」 宋先生:「12時間以上家に帰れないときは、月経カップをもう1個とビニール袋も一緒に持って出ます。カップを洗う場所に困るトイレの場合は、カップを取り出してトイレに経血を捨てたらビニール袋に入れてしまっておきます。そして予備の1個を装着すれば、帰宅まで取り換えなくても大丈夫。予備がなくて、洗う場所もない場合は、デリケートゾーン用のウェットシートでカップに残った経血をふきとって使用しています」 三宅さん:「漏れることはありませんか?」 宋先生:「もし容量をオーバーしてしまっても、カップに溜まった経血がドバっと出てくるわけではないので焦らなくて平気です。じわじわとしみだすように漏れますので、危ないなと思ったときはナプキンをつけておくといいでしょう。生理3日目あたりの量が多い日でも、その量は個人差がありますから、ふだんの自分の経血量を頭に入れておくといいですね。逆にこの容量のカップを使用して短時間で経血があふれてしまう場合は、婦人科を受診したほうがいいと思います」 三宅さん:「現代女性の多様なライフスタイルにマッチするように開発されているのですが、医師の視点から『ローズカップ』を使用するメリットを教えていただけますでしょうか? また、初心者が使用する際のアドバイスもお願いします」 |
宋先生:「生理痛を生理用品で改善することはできませんが、『ローズカップ』を使用することで皮膚のかぶれは予防できます。ナプキンやタンポンの場合は、黄色ブドウ球菌の毒素を体内に取り込むことによって毒素性ショック症候群を引き起こす可能性もゼロではありません。体内に入れても安全なシリコン製のカップを生理用品として使用することで、自らの健康を保つことにつながると言ってもいいと思います。 初めて使うときは、生理期間中じゃないとき、できればおりものが多くなる排卵日付近に挿入の練習をしてみるといいかも。いきなり生理の日に手を血だらけにしながらチャレンジするのは大変ですもんね。 オーバーに聞こえるかもしれませんが、慣れると生理期間中だということを忘れることができますよ。日本人はとにかく慎重ですし、デリケートゾーンをタブー視している風潮があります。生理が終わってナプキンをつけなくてよくなった爽快感、あの解放感が毎日続くって想像してください。使わないなんて、意味がわからないです(笑)」 |
慎重な日本人が、慎重な日本女性のために開発した「ローズカップ」。 宋先生を見習って、新世代の生理用品にトライしてみてはいかがでしょうか。携帯に便利な専用ケースもついているのも、嬉しいですね! |
DATA | ||||||
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PROFILE | ||||||
宋美玄(そん・みひょん)産婦人科専門医・医学博士・FMF認定超音波医 オフィシャルサイト:http://www.puerta-ds.com/son/ | ||||||
三宅美奈子(みやけ・みなこ)クリエイティブディレクター・アートディレクター | ||||||